嫁なんて浅はかなものでも、恋なんて切ないものでも、推しなんてポピュラーな言葉で語るでもなく、ただただ羽川翼が好きです。
えぇ、ただ、推しが語りたいだけです。
もし興味を持たれたら、物語シリーズの原作本およびアニメの世界に触れて見てください。
化物語から始まった物語シリーズは、主人公"阿良々木暦"に対し、多くのヒロインが登場する、いわゆるハーレムものに近いように見える作品です。
しかし、話自体はそれぞれのヒロインがさまざまな形で阿良々木暦を慕い、その上で自らの足で立って歩く様を追っていきます。
阿良々木暦の成長より、ヒロインの成長に何度も泣かされるという、ある種群像劇の真骨頂かもしれません。
そのヒロインのなかの一人が羽川翼です。
『人間強度が下がるから友達はいらない』そう言い始めた阿良々木暦が初めて作った友達であり、阿良々木暦をこの物語に惹きこんだのが羽川翼です。
主人公を物語のスタート地点を置いたのは羽川翼、この時点で羽川翼はヒロインとしてこの物語に降臨している、そう言っても過言ではありません。
ところが、羽川翼は真のヒロインにはなれませんでした。
阿良々木暦の恋人に彼女に、
阿良々木暦から周りと比べて選びとられた"たった一人"のヒロインになれませんでした。
いや!!!そういう雰囲気やったやん!!
幾度となく思いましたが、長きに渡るあれこれの末、この二人はお互いが両想いでありながら、結ばれませんでした。結ばれなくたって幸せとお互いに思っています。
私はその矛盾にただただ惚れたのかもしれません。
頭脳明晰、容姿端麗、豊満なおっぱい。
理想のヒロインが持つものを持つ羽川翼。
誰もが、阿良々木暦は羽川翼を選ぶと考えていたのに、なぜ選ばないのかと言っていたのに。
博愛、不公平不義を嫌う。
それは、人間が最低限必要とする好き嫌いが一切無いほどの。
それを見聞きして、
阿良々木暦は羽川翼のことを恩人・聖母と崇めましたが、一般人からすれば、私からすれは禍々しい以外の何でもありません。
自分が殴られても怒ることなく、暴力はいけないと諭す。
食物は味付けがなくても十分に美味しいと本心で言う。
自分を殺そうとした相手と平然と話す。
そんな人がいたら、貴方はただ、すごくいい人なんだな〜と思うだけでいれますか。
怖いでしょう。
何故平然とそれができるの、
何故自らの感情を棚に上げて"正しい"と思われることができるの?
その何故に対する答えあわせが、物語シリーズ猫物語白で行われていきます。
そして、羽川翼はそんな真っ白な正しさを持ち続けるまま生きるのか。
そんな羽川翼が自らを問います。
ヒーロー阿良々木暦と"ヒロイン"羽川翼の恋にも節目を迎えます。
物語シリーズも今や超大作になりました。
原作本が26冊、うち17タイトルがアニメ化されました。今年はアニメ化して10周年にもなります。
長すぎる!!!今やおススメすることすら躊躇われるわ!!!
ファンもこう思います。笑
だけれど、その分一人一人の成長を丁寧に描いた作品なのです。
羽川翼の成長も、複雑に描かれています。
曲がってうねって複雑に。
成長した彼女は私からすれば形容しがたいほうに曲がっていると感じます。
彼女自身はその生き方で良くても、彼女自身にとって最上級の幸せを得られる生き方なのか。
推しはただただ幸せでいて欲しいのです。
私は成長し続ける彼女が、心の底から
幸せだ
と言える日がいつか来るのを願って
今日とて物語シリーズを振り返っております。