好きはきっと最高級

好きなことの話をざっくばらんにします。

イタリア旅行の覚え書き

イタリア8泊10日の内容がめちゃくちゃ長いエッセイ的な内容になってしまったので、今 思う反省点も踏まえ覚書きとする。


○事前準備について

・確実に行きたい、乗りたいものについては事前予約を本当にお勧めする。
    ちょっと引くくらい観光客が多い。観光名所はもちろんだが、駅でトレタニアや
フィレンツェロッサなど高速電車のチケットを買う窓口も長蛇の列だったので、時間が決
まっているのなら先にオンラインでの予約がお勧め。


・現金はほぼいらない。

 実際私が使ったのは、10ユー程度。教会の入場チケット、トイレ、地下鉄のチケットのみ。地下鉄のチケットも駅の自動販売機ではクレカが使える。(私はTABACCIと呼 ばれる駅の近くのコンビニ的な店で買ったらそこが現金のみだった)スリのリスクもあるの で、都市部の観光のみなら最低限の換金でよい気がする。


・タッチ式クレカがおすすめ。

  なおいうならVISAタッチが一番多かった所感。買い物のときはもちろん、ミラノ
では公共交通機関が全てクレカタッチで乗れるのはとても楽。


・夏に行くならとにかく暑さ対策を。
    めちゃくちゃ暑いし、日差しが日本の比ではない。サングラスに合う顔って難し
いヨネ、っていう理由でサングラスを忌避していたが、絶対にもっていった方がいい。ま た、現地の人はほぼほぼ日傘をさしている人を見ない。日よけとしては帽子の方が良いか も。意外と給水場所もあるので、冷たいものが飲みたい人はタンブラーを持っち歩いても いいかもしれない。あと とにかく汗をかくので、途中で異常に足の裏が臭くなったため 、きちんとしたボディソープとあればリセッシュなどの消臭剤があるといいかもしれない 。星二つ以上のホテルに泊まっていたが、アメニティはほぼない。冷蔵庫、ポットもない ホテルがとても多かった。私は旅行用ポットをもっていったがとても便利だった。


○観光名所について ・行ってめちゃくちゃ良かった場所
ミラノのドゥオーモ:映え狙いの方おすすめ、スタンドグラスが圧巻  

サン・ピエトロ大聖堂:とにかく規模が大きく、美しさもさながらため息

サンジョルジョマッジョーレ教会:ヴェネツィア心の安らぎの地、休息地に◎

ナポリ:街の雰囲気が唯一無二、歩くだけでも楽しい


・別にそこまで重要視しなくてもいいかなと思った場所
    トレビの泉、コロッセオ:ものがどういうより人の量が群を抜いて多い。リサーチの上覚悟をもっていくことをお勧めする。

最後の晩餐:物自体は感動したが、見るまでのカロリーが高い。(チケットの予約~当日の動きまで)


○ご飯について

・不満がない!正直はずれと思ったことが無かった!

 アメリカに行ったとき、野菜が食べれてなさ過ぎてめちゃニキビがでたりしたが 、とにかくお野菜も豊富。スーパーの食材も美味しいので、もしホテルにレンジ があれば冷凍食品とかめちゃ美味しそうだった。ハム・サラミもスーパーに膨大 に種類があるので、いろんな種類を買ってパーティ―するのお勧め。お土産も地 場の食品がスーパーに結構あるので有難い。私は会社のばら撒き土産にヌテラが 中に入ったモナカバーを購入。アメリカにいったときよりやけにヌテラ公式のお 菓子がスーパーにあるな~と思っていたら、ヌテラがイタリア発なのを知ってび っくり。オリーブ関係もお土産に喜ばれた。


・物価は割と日本に近いかも

  高い高いと言われているが、そこまででもないかも。大円安ユーロ円170円代の 2024年夏に旅行してその所感である。レストランで食べると割高かな?と思う瞬 間もあるが、だいたいめちゃくちゃ量が多い。朝ごはんにサンドイッチとヨーグ ルトを購入して600円ぐらいだったので、そういう部分はこんなもんかなと思う 。一番高いなと感じたのは、各観光名所の入場料かもしれない。


○その他

・おすすめチェーン
CONADO :スーパー。駅にあるのより町にあるののほうが安い(当たり前体操)   食品系御土産をたらふく買い込んだのはここ。


NaturaSi:オーガニックショップ。アルジタルが販売されており、日本の販売   額の7割程度で購入できるのでおすすめ。コスメも食品もある。

RINASCENTE:日本でいうところの百貨店。私は、Saldi セール期間に訪れたので、お手頃価格のブランド商品が多数あった。アウトレットも確かに安かったが、こちらだと最近の型や、ベタなものもとり扱っていたので、結局こっちの方が買いたくなるかも。トイレもきれいなので、そういう意味でもよるべし。


・購入したお土産
友達ばら撒き系:MUTTIのトマトペースト、ピスタチオチョコ

職場ばら撒き系:NUTERAのチョコバー、オリーブオイルの小瓶

自分用:乾燥きのこ、オリーブのオイル付け、ジェノバパスタの素、アンチョビペースト、NUTERAのお菓子 水族館のパンフレット、水族館グッズの布ホポーチバチカン美術館のポストカード、ヴェネチアの便箋セット(日本で買った方が安くてショック)、キャンドル、 薬用リップ、アルタジルの泥パックとマッサージクリーム
(悩みに悩んでブランド品買わず...)


・トイレ問題
    おもったよりきれい!無課金で行けるトイレに行っていた=百貨店などはきれい
    なのもあるかもしれない。課金する際、コインのみの場合もあるので、コインを
    作っておくことをお勧めする。


・電車移動について

高速鉄道が本当に遅延したのは、1度/3時間だ。駅で電光掲示板を見ていると体感 5割以上の電車が遅れているので、余裕をみてスケジューリングしたほうが良いのは確か。おもったより治安はよく、スーツケースが置き引きされる不安はないかと思うが、チェーンロックがあると安心。
地下鉄は、日中はおもったよか治安が良かった。これも主要都市であるという のが大きいかもしれないが。夏は20時頃まで外も明るいので、人の出入りが多く 不安に思うことはなかった。
 

・治安について
    他ブログにもあったが、一番危惧していた駅回りは、パリオリンピックが近かったからか、危険を感じたりスリを見かける、しそうな人から逃げるということも
    なかった。もちろん夜は危険だと思うが、観光場所は人目も多く安全な気もする。電車移動が多かったので車中のスリ対策として持って行ったチェーンロックが大変便利だった。

 

イタリア語がしゃべれなかったら睨まれたりするかな・・・など、実は英語圏でない国(英 語圏だからといって私にどうにか出来るわけではないが)に行く緊張感はあったが、日本か ら来たよというと明るく知っている日本のことを話してくれたり、聞いてくれる、本当に 陽気な人の多い国だと思う。ドアを開けてもらったり、荷物を荷台に挙げてくれたりとい う些細な部分でレディーファーストだよ~と言ってくださる部分も多く、一般の人にもす ごく優しくしてもらった。 ご飯もとにかく美味しかったし、まだまだ言ったことの無い場所に向けて、またイタリア に戻りたい。

イタリア旅行7日目ep.11 おかえり帰国編

旅中の体調管理は難しい、ふだんからもっと運動をしておけばよかったと後悔する。


この日も空港に着いたとたん、安心したのかすごく気持ち悪くなってしまった。
まずはチェックイン!と思ったが、驚くほどにカウンターが混んでいる。急いでアプリからオンラインチェックインしたのでよかったものの、30分以上待たされるとは驚きだった。カタール航空を使用する人はアプリをいれて事前チェックインをお勧めする。


次に免税手続き。私は1点だけ免税に値したので、免税カウンターに向かう。 準備するものは、パスポート、勝った時にもらった免税の書類、念のため該当の商品(とき どき見せろと言われるらしい)。 注意点は、免税の対応会社が複数あることだ。会社ごとにカウンターがある為、もし数点 の免税書類が他社の場合、その会社ごとに並ばないといけない。私は、“GlobalBlue”の免 税書類1点だったので、そこへ向かう。窓口とセルフ操作の機械があったが、セルフの方 でやってみた。商品を購入したときに貰った書類を機械に通し、個人情報の打ち込みやパ スポートをとおすなど所要時間約5分で終了した。現金で貰う場合もう少しかかるかもし れないが、クレジットカードバックにしたからか一瞬だし手順も極めて簡単だった。しか も、そのあと1週間くらいで返金されており、その速さにも驚いた。


手荷物検査を終えたものの、私があまりにもヘロヘロで、あまり空港内をうろちょろでき なかったことにも悔いが残る。空港内も免税店が豊富で、ブランド品店も勢ぞろいだった のにろくに活動できなかった。この期におよんで、さっぱりしたものが食べたくてお寿司 を食べてから搭乗した。

ここも空港内がとても広くて、搭乗口までは大移動だったのを覚 えている。飛行機の窓からは夕日が見えて、あーおわっちゃったなと寂しくなるばかりだ った。 帰りも同じくハマド空港経由で羽田へ向かう。行きにハマド空港をさんざん探検したおか げで、トランジットの時間は2時間を切っていたが、極めてスムーズに動けた。 帰りは爆睡していたので本当にあっという間だった気がする。

※おまけ、帰りの機内食


羽田についたのは、夜の24時でとっくに終電がなくなっていたため、母と羽田空港直結の ホテルに泊まった。豊富なアメニティ、大きなバスタブ、充電口がたくさんあってしかも 前プラグタイプ適応だったりとホスピタリティの高さに驚いてしまう。

こういうところを みて、日本って旅行生きがいがあると思ってくれる海外の旅行者の気持ちになっていた。

イタリア旅行7日目ep.10 激動、ローマスタンプラリー編

前も少し話したが、うちのおかんは若かりしころバックパッカーだった。それが私を産んで家庭に入った手前 、海外旅行は経済的にも我慢せざる負えず、子供たちが手を離れた記念ともいえるのが今回の旅行だった。海外旅行から離れてから20年以上の月日がたっているにも関わらず、おかんのスケジューリング能力というのは欠けず、なんなら主婦業や仕事を経て磨かれているのではなかろうか。その最たるものがこの最終日だ。


今日の晩には日本に戻る飛行機に乗ってしまう。実質の最終日である。 この日はまだ実はなにも回れていないローマを1日で巡る。1日で!!!!

ハイパースタンプラリー的スケジュールの組み立ては、母に一任したのだが、まさか分刻みのスケジュールが送られてくるとは思っていなかった。


朝ごはんはまだ食べられていなかったホテルの朝食へ。ここで最後のハム&チーズバーを 堪能していく、名残惜しい。

スタンプラリーのスタートは、駅から徒歩5分程度のサンタ・マリア・マッジョーレ教会 。

教会慣れしてきたぞ!と思ったりもしていたが、飽きるなんてことなかった。ここは、 十字架が置かれている地下の部分に座り込んだ信者?の像があり、それが建物の構図として美しく感動した。

そこから20分程度歩き、コロッセオへ。わたしは中に入らず、外で写真を撮っただけだっ たが、一番スリの危険を感じた。また、とにかく人がいてどこから入るのかもわからない ような場所だったので、行く人は覚悟が必要だ。

フィロロマーノ凱旋門を横目にみつつ 、真実の口へ向かう。観光地からはどんどんはなれて街中になるので、こんなところにあ るのかな......と半ば疑っていたが、突如長蛇の列が現れる隠れ家ラーメン屋のような立地 をしているので安心してほしい。写真を撮る際、おかんがすごく痛そうな顔で口に手を入 れていたので可愛かった。

マルッケルス劇場を通過し、突如視界に現れるヴィットーリオ エヌマエーレ2世記念堂に驚きつつ、次へ向かう。
この日は中に入場するチケットはこの場所だけ予約していた。ローマの宮殿のロケ地でも あるコロンナ宮殿である。映画好きとしては是非訪れたい場所だったが、土曜日しか一般 観覧を受け付けていないというレアな建物だ。このためにローマ観光を最終日にしていた 。歩くにつれあの建物かな?と思い、頑張って歩いたのに、入口が見つからず絶望しそう になったが、じつはその横にこじんまりとした入口があったりした。

ここが一個人の宮殿で、今現在も主人はこの一部にお住まいというから驚く。豪華絢爛な 宮殿内、装飾の一つ一つに今まで見た美術館や教会とはちがったお金のかけ方を感じ感動 する。室内も良いが、庭園もとてもきれいだった。段々になっており、最上部からはロー マを見渡せる。

ここでお茶するのは優雅だろうな~と思っていつつ、おかんが庭園の木陰 でのんびりしていて、世界一優雅だ...と思うなどした。最後にコロンナマークのグッズも 売っており、シンプルで可愛かったのでお土産にお勧めかもしれない。 見学を終えて、すでに13時。コロンナ宮殿の渡り廊下から見えていた、なんなら敷地内に 店を構えるレストラン「LeLanterne」でランチにした。(宮殿1階はテナント貸ししている ので、なんなら宮殿内だった) 少し高めではあったが、味は美味しく、デザートで食べたティラミスがめちゃかわだった ので見てほしい。

また、ここの店員さんがとてもフレンドリーで気遣いにあふれた人だっ たので、とても快適に食事ができたので、チップを渡したいくらいだった。

 ローマスタンプラリーの再開である。イグナチオ教会の天井画をちらっとみつつ、(トリッ クアートになっているらしいので本当はもっとじっくり見るべき。)パンテノン、サンタン ジェロ城(ブチャラティのことを思いめちゃくちゃ写真を撮ったが補修中だった)、スペイ ン広場、トレビの泉でフィニッシュ。

中には入らず外観をみたり、道中お土産を見ただけ だったので、再開後若干1.5時間程度である。 トレビの泉でフィニッシュというのは、ちょっと趣があるなと思った。泉を背にし、コイ ンを投げ込むとまたローマにまた来れるらしい。また来たい。


ホテルから荷物を引き取り、トレタニアにのりローマ空港に向かう。駅ではどの路線でも 大遅延が起きていたので、ヒヤッとしたもののテルミニ駅―ローマ空港間はピストン運航 だったので影響下になかった。あとで具体的に気づいたことだが、この時ちょうど Windowsが影響を受けあらゆる空港が大変なことになっていた次の日で、1日帰国の日が 変わっていたら大変なことになっていたと思う。 終わりはあっという間で、すこしうとうとしている間にローマ空港についた。

イタリア旅行6日目ep.9 夢のポンペイーナポリ編

そーなんだ!という児童向け科学情報誌の熱烈な読者として育った私にとって、“まだわか ってないんだ”というワードはときめきが過ぎる。どうやって作られたか分からない、なぜここにあるのかわからない、未知を知ることはわくわくすることだ。 ポンペイもそこから始まって、ずっと行きたいと思っていた場所だった。


今日はホテルで朝ご飯にも目をくれず、6:30にはホテルをでてポンペイに向かう。テルミニ駅のコーヒースタンドで朝ごはんを調達しようとレジに向かったら、店員さんが後生の 別れともいわんばかりに恋人?とキスをしていたが、あっさりこちらに気付き対応してくれた。忙しいところ失礼しました。

まず、フィレンツェロッサという高速鉄道ナポリまで向かい、そこから地下鉄でさらに 30分程度でポンペイにつく。ローマからの往復バスツアーも比較的安価で存在するが、ポ ンペイでの滞在時間がいかんせん短い。何を重視するか次第とは思う。
ナポリでの乗り換えはチケット売り場がわからず少し焦ったが、なんとかクリア。お目当ての地下鉄に飛び乗ろうとして驚いたのはその混み具合!私たちはポンペイの敷地オープン時間間近に合わせた電車に乗ったが、8時台の中央線ぐらい混んでいるのだ。密!!!

 しかも地下鉄と言ったが、ビッチシと落書きされ(治安)の2文字がよぎる車装、車種はディ ーゼルに近くめちゃくちゃ揺れる。日々の中央線通勤で鍛えられた筋肉が活きる。イタリアはペットも電車乗車可らしく、お利口なわんちゃんを見つけては写真を撮っていたが、その時も目の前に(どこいくんやろ~)とぼんやりした顔のワンちゃんが飼い主さんに抱っこされておりそれだけが癒しだった。
目的であるスカビ(PompeiScaviVillaDeiMisteri)につくと、電車はほぼ全員人が降りた。 駅地下のトイレに寄ったが、現金での課金式だったので、我慢できる人は敷地入った後の トイレに行った方がいいかもしれない。実は、ポンペイ入口は複数個あり、場所によって 最寄り駅も違う。今回わたしたちは最大の目的が秘儀荘だったのでそれから近い入口を選んだ。


楽しみにし過ぎていた私の訪れるまでの準備が3点。まず、 当たり前だが チケットを買 う事。当日券はものすごく混んでいたのでお勧めしない。また、行くことのできる場所の 範囲によってチケットの値段が異なる。範囲違いの場所を通るときは関門があってきちん とチケットをチェックされた。関門で前に並んでいた人が、ここに入りたいからこの範囲 の追加チケット今買える?と聞いていたが、無理らしくチケットカウンターに戻れと言わ れていた。敷地内本当に広くチケット売り場にもどるのも一苦労なので、目星がついてい るなら、早めの購入をお勧めする。

次に、公式アプリのダウンロード。なんと無料でオーディオ案内を聞ける。なんと日本語 もある。電波があれば、マップが開けて現在位置が表示されるのも、広い敷地内の移動に は助かる。もし、電波容量が気になるようであれば、事前ダウンロードすればオフライン でも聞けるので本当に優秀だ。ちなみに、紙地図が欲しい人は、チケット売り場入ってす ぐのインフォメーションでもらえるので、もらっておくと攻略度がぐんと上がる。

 

最後に、涼しいグッズの確保。夏のイタリアはとにかく暑い、陽が強いのだ。街中だと日 影に逃げ路地裏に言ったり、カフェへ行ったりできるのだが、ポンペイは陽を遮るものが 少なく、カフェなど涼める場所も敷地内で限られている。その為、クールダウングッズが 必須だった。個人的に持って行って良かったのは、使い捨ての大振り冷感タオル。マフラ ーのように巻いて、冷感かつ日よけにもなるし、ひんやりしなくなったら水で洗ってまた首に巻いたりしていた。給水スポットは頻繁にあるし、キンキンの水が汲めて有難いので 、ペットボトルを持参することをお勧めする。日傘も効果的だが、イタリア(というかおそ らくヨーロッパ全体が)日傘をしている人をめったに見かけない。明らかに観光客見えするので、帽子とかの方がいいかも 今もう一度行くならだが、昼食を持参するかもしれない。中に2~3箇所カフェなど軽食 が取れる場所があるものの、めちゃくちゃ高い、ディズニーランド価格だ。しかも大した ものはないので、持参するか外で食べるが得策かもしれない。


さて、入場して、マップを手に入れた私たちはまずは秘儀荘を目指す。敷地内の一番はず れなので、入口から歩いて30分前後はかかる。あさイチにいったからか、人もおらず、独り占めできたのはちょっぴり嬉しかった。

マップとアプリ片手に各所を巡るが、紀元前にこんなに整備された街が既に存在していた こと自体に感動だった。区画が整理されており、この通りを右になんていう道案内がまか り通る。ここにもコロッセオがあり、そこでアーティストライブをすることもあるらしい( 東京ドーム終わりの総武線もあの有様なのに、あの地下鉄での行き帰りがゾッとする。)私 たちは、すべての敷地が見れる券を購入してすみずみまで主要箇所を巡って、だいたい所 要時間4時間だった。

とんでもない量の汗をかいたので、本当に避暑対策してほしい。
同じようにギュウギュウの地下鉄に乗り、ナポリからローマに帰るまで時間があったので 少し散策。今まで回った街の中では、一番治安に不安を感じた。だが、町自体は港町の雰 囲気が色濃く残り、その時も豪華客船が港に泊まっておりテンションが上がった。他の都 市より建物の色味が鮮やかで、豪華さというものが外に出ている印象を受ける。

本当は(ジョジョの聖地巡りとか)行きたい場所もあったのだが、時間とHPが有限過ぎたの で、ブランチ休憩にした。ここで食べたナポリピザが私のイタリアベストグルメだった。 日本にいるときにインスタで見つけたお店 少し路地を入るので緊張するが、下町のレス トランと言った感じで値段もかなりお手頃だった。ドニーイェンに似た陽気な店員さんに ピザ つ!と伝えた後、甘いもの食べたいねと悩んでいるとレモンアイス最高だよ!絶対 にそうすべき!!!と勧められたので頼むことに。おかんが、「暑すぎて食欲でえへんわ ~」というので、2つともシェアしたが、「ペロリやな~」というご満悦である。 ここのテラス席で撮った写真も、この旅のベスト写真だ。お母さんもいい表情。

陽気な店員さんに、絶対インスタで紹介してくれよ!と言われたので、ここで紹介してお く、Ntretellaというお店だ パスタもすこぶる美味しそうだったが、とりあえず締めにレモ ンアイスを食べてほしい。 帰りにGAMBRINUSという老舗カフェによった。立ち飲みが発生するほど劇混みだったの で、ストラッチャッテッラを購入し宿に戻った。

この日バスタブがあってほんとによかった。疲れ切った体には本当に効くのだ。

 

イタリア旅行5日目ep.8 ここが聖地 バチカン編

勿論他に行きたいところがあったかと聞かれたらいくらでも出てくるが、明確に悔いが残 っていることがひとつだけ。朝早く、フィレンツェを経つためのローマ行きの電車を目指していると、駅の本屋で“ピンポン”のイタリア語Ver.をみつけた。それがまた特装版な上にで上下巻にわかれていて、と んでもなく美麗、“こ、これは欲しい!”と思ったものの、その内容量は軽い鈍器、広辞苑 といい勝負の代物になっていた。今は重いし、次の駅の本屋ででホテルに向かう前に買お うと思っていたらもうその後は出会えず。こういう出会いって引きずるよなーと帰りの飛 行機でも考えてしまった。


ここまで、予定が狂う程の遅延には巻き込まれずにすんでいたが、ここにきてイタロが3 時間の遅延。社内アナウンスがかかると、車内皆が深いため息を吐いたので何となく状況を察す。電子掲示板には、遅延が長期にわたり飛行機に乗れなかった場合、保障しますよ と書かれている。

幸い私たちはこの日 比較的ゆったりしたスケジュールを組んでいたので、到着次第まったりホテルに荷物を預け、本日の大穴・バチカン市国へ向かう。
せっかくなのでバチカン市国付近でランチ休憩にすることにした。店前にいた店員さんも 丁寧だったし、メニューを見る限り価格もちょうどいいくらい。 ただ、口外するには特に分かりやすい理由はないのだが、入った瞬間何となく違和感を感 じた。感じるままにグーグルマップを開いたところ とんでもない低評価 ももももし かしてと思いコメントを読み進める、「高額な席料」「どこにも書いてないのに、払うと きは高額!」要するにぼったくりレストランだったらしい。母に小声で、“逃げよう逃げよ う”というと、母も無言でうなづいた。私たちはこそこそと店員さんが来る前に逃走した。
今まで意外とぼったくり店にあたってなかったのでやっぱりあるんだなーと気を引き締め なおす。私たちはあまりの空腹に、仕方なくカウンター席が2・3席ある程度のイタリア チェーンのピザ店にはいった。ところがどっこい、これがまためちゃくちゃ美味しいのだ !落ち込んだ私たちを回復させてくれるのは、やはりカロリー!チーズ!お肉!値段も手 軽だし、量もたっぷり。本当は何種類か食べたかったけど とても無理なボリューム感。 現地のキッズと横並びになりながらカウンターでピザをほおばる。ここでしか食べられな いチェーンも魅力的だな~と思うなどした。


ヨーロッパへの旅行に通じていえることとして、とにかく予約しておかないと何もできな いということだ。とにかくとにかく。その場でチケットを買って→入るとなるととてつも ない時間がかかる。そのぐらい混んでいるのだ。
私たちはバチカン美術館の予約はしており、サン・ピエトロ大聖堂は入場無料だと聞き 、かつバチカン美術館の出口から直接サンピエトロ大聖堂に行けると調べていた。ただ、 前日の晩改めて調べると、“ツアー客のみが“バチカン美術館の出口から直接サンピエトロ 大聖堂に入れると書いており、焦りに焦り。とりあえず、現地に行って検討しようと母と 向かった。


最寄りの地下鉄駅からサンピエトロ大聖堂前の広場までも灼熱だったが、広場もさんさ んと降り注ぐ陽が強すぎてびっくりしていた。ふと、近くに長い行列があった。まさかと いうか やはり大聖堂に入る列だった。どうする―――と言いつつ、いやーここまで立派な建 物魅せられて、行きたいが過ぎるよなーーーと結局渋々並んだ。並んだのは40分程度だろ うが、フライパンの上で待たされている私たちにはとてつもなく長かった...。だが、その疲れも帳消しになる美しさだった。今までいくつか教会を見てきたが、広さ、美しさとも
に頭一つ飛び出ていた。人生でぼんやりと描いてきた教会ってこんな荘厳なものだったんだーーーと開いた口がふさがらなかった。広いうえに、一つ一つの造形が大きい。女神たち天使たちの像が数えきれないが、その一つ一つが美しい。中がひんやりしていたこともあり、ゆっくりと見入っていた。


その後、満を持してバチカン美術館へ。こちらの入口はバチカン市国の外壁沿いから入る 為、広場から一旦出ねばならずかなり遠回りになる。(余談だが、美術館から大聖堂に直接行けると言っている人もいるため、移動距離という意味では美術館→大聖堂の方が随分楽だと 思う)ここもまたとんでもなく広く、身体も目も足りないというのが本音だった。部屋どこ ろか建物自体が複数個ありそれをまたがって展示をしている。建物、部屋が変わる度、違った風景になっていて楽しい。とんでもない広さで疲れ切って帰った。

ローマのハブ駅である、ローマ・テルミニ駅おりて徒歩3分程度のホテル、ホテルジオベ ルティがこの街での宿である。入口が駅近のかなり大通りに面しており、治安の面で少し 不安だったのだが、この旅で一番の部屋の良さだった!天井は高く、部屋もひろびろ、な によりバスタブがある喜び!!!久しぶりのお風呂!部屋にはいったおかんもめちゃくち ゃニヤニヤしていた。

 外で食べようかとも思ったのだが、思いのほか疲れていたのでスーパーで寿司と生ハム、 サラダを買って部屋で食べることにした。 イタリアのスーパーにはいたるところで見つけたら入っていたが、よく入ったのがCONADOというスーパーだ。大衆向けスーパーチェーンで、自社製品も多く販売してお り手頃。パックサラダも自社ブランド、他社のもの含め10種類以上あり選ぶのがとても楽しかった。イタリアはレストランで食べてもスーパーに行っても、夏野菜というかビタミ ンを取ることに苦労しないな~と思う。スーパーでは、量り売りのおかずもあったし、パ スタ、チーズ、生ハムは別枠で専用コーナーが設けられているほど広かった。ここでお菓子系のバラマキお土産を買っても手ごろな価格でよい。
私は、MUTTIというトマトペーストを大量に購入してお土産に配った。1本400円ぐらいでしっかり料理出来る量があるので、仲良い友達へのばら撒きお土産にちょうど良い 。 (これで作ったトマトパスタは最高だった)そのほかにも、アンチョビペーストや乾燥 きのこ、ピスタチオのチョコなど... 現地のスーパーでのお買い物は、安いとついついかってしまうし、魔の手だなーと思いな がらパッキングしていた。

イタリア旅行4日目ep.7 美食の街完璧に理解 フィレンツェ編

私の母は大学生のころ、ろくに宿を決めず海外に出るような軽いバックパッカーだったら しい。そのころを思い出してなのか、私との旅の予定を考えると、50代半ばの人間が考えたとは思えない分刻みのスケジュールが返ってきた。いやいや、あんた、倒れたらどうすんねん。もう50過ぎのおばさんですからね、身体休めるタイミングも考えないと!そう母を説得して、やっと1日何も予定を入れない日を作った。よく無茶なスケジュールで活 動している私だが、そのルーツはここにあるのだなと思う。


ヴェネツィアからの電車は15分程度遅れたものの、おおむね平常運転。18時半ごろサンタ マリアノヴェッラ駅に到着した。 駅ほど近くの、本日のお宿ホテルアリナーリにて一息つく。ここは部屋も充分すぎるほど に広く、天井も高かったので、解放感があった。そんなに広いのに、洗面所も広々してい るのに、シャワーは30cm四方程度しかない。海外の方の方が、日本人より肩幅もあろうに 、みんなどうしているのだろうか。


正直へとへとではあったが、ウフィツィ美術館に行くことにした。
夜だが、やたらめったら観光客が多く、ホテル近くは観光地も多いので、道を歩いても不
安はない。拍子抜けも甚だしいのである。駅かちょっと歩くと教会、鐘楼、ととにかく訪れられる場所が多く、待ち並みもひたすらに美しいので、ふらふらすること自体がとても楽しい。
ウフィツィ美術館は、もう19時を過ぎていたからか、入口は待たずにチケットが買えたし 、並ばず入場は一瞬だった。かなり大がかりな金属探知機なども見えたが、私たちはなぜ か特に検査なく進んだ。この日は夏の延長開館の日だったので、22時まで開館をしている とのこと、有難い。夜 人が少ないタイミングで見れるのも心地よいし、夕日で照らされ た町を窓越しでみたのも美しかった。

この時間にはこの時間の良さがある。館内は、とにかく、広い。この言葉を旅中何度いうか分からないが、とにかく貯蔵品が多 くとにかく広いのだ。1点1点本当に真剣に見ていたら何日も居れると思う。 建物自体の装飾も多いので、じっくり見るところが多すぎる...長い廊下にイスがあるので 、一部屋進むごとに廊下で休みたくなった。建物自体がとても美しく、ぼんやり廊下で天井を眺めるのも楽しい。

2時間以上たっぷりかけて、お土産ゾーンにたどり着いたが、お土産ゾーンも無限に広い ...どこまでも規模が大きいのだ... その日は疲れて、帰ったら泥のように眠ってしまった。
次の日は休養日。早起きしてダッシュ!がデフォルトだったが、9時までゆっくり寝た。 このホテルの朝ごはんは素晴らしかった。パンなどがビュッフェ形式であるのはもちろん 、テーブルごとにフルーツの盛り合わせ、クッキーの盛り合わせとモリモリである。後で 、お姉さんが来てくれて、オムレツと暖かいコーヒーを作ってくれた。朝から作り立てのものを頂けるのは嬉しい。

この日は街の散策をした。ミラノの大聖堂など、一通り有名どころをくるくると歩いいた 。


ランチは、店のメモを忘れてしまったが、ずっと食べたかったステーキとラザニア。このステーキが私がイタリアで食べておいしかったものTOP3に入る。(TOP3が3回以上ワー ドとして出ている)

肉厚なのだが、かみ切りやすく、赤身の肉の味が美味しい。付け合わせ のズッキーニとなすを薄く切って塩コショウしただけのものだと思うのだが、それすらめちゃくちゃ美味しい。初日に食べたトマトといい、野菜がおいしいんだなと思う。ラザニアもパスタがモチモチで感動だった。
そこからは、サンタマリアノヴェッラ教会横の本店に。その時は、フラワー系の香りの宣 伝の時期だったようで、店内装飾が淡い色のお花で装飾されていた。建物自体も昔から使 用されているものとのことで、とても美しい。

その中に、スッと香水類がなじむように置 かれている。母と、(結構ねだんすんねんな)(これ何のクリームやろ)となかばこしょこしょ と話していると、流暢な日本語で説明され、大変恥ずかしかったです。すみませんでした 。
教会で作られたとされる薬品を販売するところとして、もう1件アンヌンティアータ薬局 にも行った。サンタマリアノヴェッラに比べると日本での知名度が低く、土着のお土産と して喜ばれるかと思う。そこで買った2,000円程度のリップクリームがめちゃくちゃ良く て、今私は追加が欲しいです。


夜は中央市場に向かった。18時過ぎだが、サンルームのようになった市場の屋根には嫌と いうほど日が照り付けていて、市場内はポッカポカだった。1階は食品を変えるスペース になっているが、夕方には締まってしまうらしい。私たちは、2階のフードコートスペー スに向かったが、これが、これがとてつもなく楽しかった。生魚、揚げ魚、肉、ハム、フ ルーツ、パスタ、ピザ、ここだけで大概のイタリアで食べるべきものがそろうと言っても 過言ではない。な、なやむ。お店で料理を頼むとナンバーが書いた紙を渡され、全店共通のテレビ画面に出てきたら取 りに来てね、という制度で有難い。中心にはバーペースもあり、席間を練り歩いているバ ー担当の方に声をかけると、その場で決済してドリンクをもってきてくれる。助かる ー!!! イタリアに来てから、いろんなお店でオレンジ色でオレンジと赤いフルーツが浮いたドリ ンクを飲んでいる人を良く見かける。ずっと気になっていたので、“あれで”と隣でそれを 飲んでいる人のをそれとなく指差して頼んだ。お酒には明るくないので、後々調べて知っ たのだがアペリロールというイタリア発祥のリキュールを使ったものだそうで、食前酒の 定番だそう。度数は高いが、オレンジの酸味が揚げ物やお肉にとてもあって最高。その時 は、シーフードの揚げ物と、カルボナーラを食べてお腹いっぱいに。

もうなんか、イタリアの食は完全に理解したなーーーと鼻高々になっていたのですが、これより美味しいもの がこの後もどんどん登場するのです。

イタリア旅行3日目ep.6 オーバーツーリズムの極み ヴェネチア編

次はバルセロナに行こう!と既に決めている。だが、この間、現地ではオーバーツーリズ ムでデモが起きているというニュースを見たばかりだった。観光客増加により、ホテル・ 民泊が増加、それに伴い土地や空き家がなくなり、一般の住宅の家賃が大きく上がってい るというのだ。京都でも近いものは感じるが、その土地に住む人に“害”というまでの影響 を与えているのはすさまじいなと思う。ヴェネツィアもそれに値する都市であったと思う 。


ヴェネツィア本島の中心駅、サンタルチア駅に着いたのは19時頃だった。 ミラノでも思ったが、本当に昼が長い この時間でも日本でいう16~17時くらいの明るさ でびっくりする。夕日がまぶしい。駅を出てほんのすぐの石階段には、荷物をもっていく よ!と言ってくる怪しい集団がいるので走り去るように逃げた。
さすが水の都、街中で右も左も橋がある。そのせいで小さな階段などアップダウンが多く 、石畳かつ狭い道が続く。スーツケースをひいて、長く移動するには不向きな町かもしれ ない。私たちは運よく、駅から徒歩5分程度の「ホテルナチョーレ」というホテルに宿泊 した。 部屋は......格別に狭い!!!!!!東京のビジネスホテルの比ではない!!!!あと、海 辺だからか イタリアのなかでは湿度高めで部屋が若干黴臭さもある。無理やりシングル のベッド2つを押し込んだような部屋だったので、スーツケースを開ける場所に一苦労し た。そして、ミラノでも狭いなと思っていたシャワーブースはさらに狭く、A3ぐらいしか 床面積がない。本当にシャワーへのプライオリティが低い国なんだな・・・と思わされる。


夜ご飯を食べに行こうと外に出たのは20時頃だったかと思うが、まだまだ外は明るい 夜はあまり出歩かないほうがいいよね、早めに帰ろうと思いつつ、 Trattoria Da Gigio 」にて晩御飯。母の食べたいものリストにあった、イカスミパスタを食べることに。 2人でシェアするし、サラダも食べたいからパスタは1人前にしようと頼んだのに、出てき たのがこの量!??多くない!??注文間違えられたな...とどんよりしていたら、お一人 様のお客様もこの量で、大盛の店だったらしい。 そのお客さんはお持ち帰り用のパックをもらっていたので、書くなるうえはお持ち帰りし ようと決意しながら、一口。イカスミパスタめちゃくちゃ美味!どれもニンニクがめちゃ くちゃ効いているわけではないのに、味がしっかりしていて、飽きる味ではないのが不思 議。オリーブいるとか素材がいいからなのかしら。また、海鮮がすこぶる美味しいのだ。 シーフードサラダのタコもプリプリで美味しかった。


この後21時過ぎのやっと日が沈んだか沈んでないかの道を歩いて帰る。早足で警戒して帰 ろうと思ったが、今ヴェネツィアに着いたであろう観光客や、ご飯先を探している人、と にかく道が人人人!!!で緊張感もない、危なさが一ミリも感じない......。スリには警戒 しつつ、ある程度夜でも出歩けそうな雰囲気は全然あるなと思う。


次の日は目玉攻略に向けて早起きだった。ホテルで朝食をさっと頂く。朝食場所は中庭が
見える解放感のあるフロアで、ここでも生ハムバーが展開されていてテンションが上がる。ホテルの朝食にはずれがない...。

陽気な受付のおじさまに、荷物を預けたい旨を伝える
と、奥に荷物置いとく用の部屋があるから、そこに入れときな!と言われるなどした。みんな出入り自由で好きなようにもっていくので、念のためワイヤーロックで3つの荷物を 繋いで、祈る。


ホテルから、水上バスに乗って、サンマルコ寺院を目指す。一応無料で入れるのだが、大 変混むということなので、開館前に向かった。 水上バスは、1回券、1日券などがあるが、今日一日観光し通す予定だったので、1日券を 購入。ここで盲点だったのが、私が当時行く2か月前くらいにヴェネツィアを訪れた人の ブログを参照していたのだが、そこから切符代がかなり値上げしていたことだ。タイミングの問題もあるだろうが、あまりの値上げに嘘なんじゃないかと思った。観光客が増えた ことでものすごい勢いで各所の値上げなどが進んでおり、事前の情報を鵜のみにできない なと思う。
また、水上バス(定期船というべきか)はすごい人だった、満員御礼である。 2本程度見送ってやっと乗れたが、船内はパンパン。優雅な街並みを楽しめるしとても良 いのだが、いかんせんそのような心の余裕はない。普段乗っている中央線のギュウギュウ を思い出す。


最寄りの駅からサンマルコ広場まで歩く道は、おとぎ話のようだった。石で作られた道、 家々に囲まれた細い道を次々通り抜ける、あの映画やこの映画で見た風景、歩くだけで迷路を解くように楽しい。

サンマルコ広場にあるサンマルコ寺院は、これまた風格があり、 ため息をつくばかりだった。狭い道を抜けると広場があり、寺院がそびえたつという構造 自体にもロマンを感じる。建物の前には、既に長い列ができていた。事前にチケットの購 入も出来るのだが、割高の為、当日券を狙っていた。 この列でいいのかな...と不安に思っていたら母があれよあれよと前の人に声をかけ、この 列か聞いてくれた。夫婦で並んでいた奥様は「maybe! というので、4人であってたらい いね~と笑うなどした。

ところがどっこい思ったよりスムーズに事は進み、開館15分程度 前に並びだしたが、開館後10分前後では入れた。ここでも、荷物の大きさと、肌を大きく露出しない様指摘があった。


ヴェネツィアに訪れたら是非訪れてほしい!と心から思う美しさだった、モザイク画のタ イルがとてつもなく細かく、私の小指の爪より小さいもので作られているのだ。この作業 は並大抵にはできないなと思う...... 壁も床もいたるところがそれで、模様なんやが好きな私はもう頭をぐるぐるキョロキョロしていた。 入場料から課金して入場できる博物館+展望台スペースもなかなかおすすめ。天井のモザ イクが近くで見られるのと、寺院の屋根からの眺めは気持ちよかった。(といいつつ高所恐 怖症なので、私のビビり散らした顔がおかんに撮られていた。)


続いて、その足でドゥカーレ宮殿へ。ここは予約必須と書いていたので、事前にklookでク ーポンを駆使し、チケットを購入していたので、スムーズな入場。チケットはため息橋に 入れるものと入れないものがあるようなので、留意したほうが良い。 ここがまた広い...。どの部屋も美しく見どころがありすぎる。そして、あまり座るスペー スなどがないので、休んでから来た方が良いかもしれない...。入ってすぐの中庭、ラスト 付近の目玉絵画の部屋、出口付近のカフェなどは座れる。 ため息橋と呼ばれる、いわゆる裁判所から刑務所へ向かうためだけにある橋は、そとから も見ることが出来るので、中を通った後に外から見るとテンションが上がる。宮殿にいる 際に裁判をしていた部屋も見られ、この扉から罪人が連れ出されたと言われた。

※ため息橋の中からの写真

 中々の広さに疲れもあいまり、ドゥカーレ広場にある最古のカフェ、カフェフローリンを 横目に見つつ進む。内装も素敵で入りたさがあったが、コーヒーとケーキで1食以上分か かるので泣く泣く我慢した。 それから。私が一番と言ってもいいほど行きたかった、サン・ジョルジョ・マッジョーレ 教会に向かう。 何を隠そう私はジョジョの奇妙な冒険・5部に登場するブチャラティのファンなので、実 質の死というこの場に訪れねばならぬ、それが私の宿命だ!!!!と強く思っていたので ある。 サンマルコ寺院から海辺の方に歩くと、水上バス駅「Zaccaria」があるので、そこから 駅。こう言うと近そうなのだが、地下鉄のように水上バスには路線が決まっていて、例の 教会のある島へ行く路線はB線、サンマルコ寺院からもうすでにみえてるなぁ駅、と思っ ていたのはS線で、その駅間200m程度の距離がある。普段なら何のそのなのだが、午前中 も元気に活動し、強い日差しを全身に受けたあとの力で、フラフラになりながら向かった 。 (実は正直に言うと、最初S線に乗ってしまい、めちゃくちゃ大回りで行くハメになった。 怖かったら、船内にいるスタッフの人に、勢いでここ止まる!?と聞いた方がいい。)
サンタルチア駅を行き来する線は劇混みだったが、この路線は座れるほどにのんびりして いた。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のある島は、観光客も少なく、潮風が気持ち よく、喧噪から離れた心の安らぎだった。 本島内、とにかく人が多いのだ。わざわざ書かなかったが、ここまでの移動も人にもまれ 続けているし、水汲み場やジェラート屋も常に5人程度の列が出来ている。JR新宿東口か ら歌舞伎町までの道くらい混んでいるのに、全部の道が狭いのでギュウギュウなのだ。


そんな状況下でここは人が少なく、ほっと一息付けた。教会は基本無料だが、鐘楼に上る のに、数ユーロかかる。ジョジョふぁんならドキドキが止まらないエレベーターに乗り込 み、鐘楼の最上部へ。 (余談だが、ここで初めて現金しか払えないという状況が発生した。この後もトイレぐらい のものだったので、スリのリスクを考えると現金はほとんどいらない気がする。) 最上階からは、ヴェネツィアが一望できる。風も気持ちいい、人があまりいないので、好 きなように写真がとれるのも楽しい。そう油断していると、15分に一度、鐘が鳴り、鐘に 近すぎて撃たれたかと思うほどの音なので注意。

その後はこの島唯一のカフェに行った。外の席も気持ちいいが、中はめっちゃクーラー効 いており、おすすめ。ここのフードがとても美味しかった!オリジナルのパウンドケーキ も美味しそうだったが、私はサンドイッチを選択 具がマグロとクリームチーズと海苔、 味の想像がつかなすぎる... 口に運ぶとこれがまた絶品!あと、なんか、海苔のおかげな のか日本人の好きそうな味に収まっている...。こんな港にヨットが並び、海を隔て異国の 風景を眺めながら、なんかすごい日本を思い出す。懐かしさしかない。是非食べて感激し てほしい。イタリアでおいしかったものベスト3に入る。


本島に戻り、夕方の電車まで、まったりお土産見つつホテルに戻りますか~と、水上バス 駅に向かう。ところが、サンタルチア駅行きの水上バスは異様な込み具合で、3本乗り逃 してもまだ乗れない。4本目が乗れなかったとき、おかんだったか、私だか、どちらか分 からないが言った。走るか。 私たちは走った。だいぶ余裕があったはずなのに、バスを待つ間もうパツパツの時間だっ た。高速列車を乗り逃したくない、でも普通に歩いても40分の距離を、人の合間を駆け抜 けて走っている。

 この日歩き回って、島の中のことを熟知していたからよかった、5分余裕をもって駅に着 いた瞬間大きなため息を二人でついた。 ヴェネツィアの観光客の多さは、尋常では、ない。